心臓ドック/心臓ドックの選び方。心臓ドックで実施する心臓の検査を比較します。

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心臓ドックの検査どれ選ぶ?|検査の種類と比較|突然死を防ぐために、受けておきたい心臓ドック
技術の進歩が目覚ましいMRI検査にも注目

日本人の死亡原因の第2位(※1)が心疾患です。なかでも虚血性心疾患(※2)による死亡数は多く、リスクの把握や早期発見などによる予防が重要です。虚血性心疾患のおもな原因は冠動脈の動脈硬化。動脈硬化の危険因子や全身の動脈硬化の状態、また、あなたの心臓の現状を総合的にチェックすることが、「突然死」を防ぐ第一歩です。
心臓ドックといっても検査内容はさまざまです。まずは心臓ドックに含まれる検査のうち、何を受けるべきか、あなたにとって何が必要かを確認しましょう。

  • ※1 厚生労働省 平成20年人口動態統計より
  • ※2 心臓の筋肉(心筋)に血液を送る冠動脈が狭くなったり、塞がることにより、心筋が酸素不足に陥る状態のこと。おもに狭心症と心筋梗塞に分けられます。狭心症は一時的な発作が回復するのに対し、心筋梗塞は、冠動脈が完全に詰まり、心筋が壊死を起こすものです。

各検査の対象疾患

狭心症 心筋梗塞 心臓肥 心不全 大動脈瘤 不整脈
運動負荷心電図 - -
ホルター型心電図 - - -
冠動脈 CT - -
心臓 MRI - -
胸部エコー
(心エコー)
- -
胸部ドップラーエコー - - - -

心臓ドック検査のメリット・デメリット

検査名 メリット デメリット
運動負荷心電図
  • 被ばくがない
ホルター型心電図
  • 被ばくがない
  • 通常の日常生活中の心臓の状態がわかる
  • 24時間装着しなければならない
冠動脈CT
  • 血管の形状が詳しくわかる
  • (注射による)痛みを伴う
  • 被ばくがある
  • 撮影に40分〜1時間程度かかる(医療機関により異なる)
心臓MRI
  • 被ばくがない
  • 造影剤を使用せずに血管を見られる
  • 細部の再現能力が高い
  • あらゆる方向からの断面撮影が可能
  • 撮影に30分程度かかる(医療機関により異なる)
  • 多少の騒音がある
  • 心臓ペースメーカーなど体内に金属が存在すると、検査ができないことがある
胸部エコー(心エコー)
  • 被ばくがない
  • 検査を行う医師・技師の技量に左右される部分が大きい
胸部ドップラーエコー
  • 被ばくがない
  • 検査を行う医師・技師の技量に左右される部分が大きい

この検査を受ける

  •  運動負荷心電図
  •  ホルター型心電図
  •  胸部造影CT(冠動脈CT)
  •  心臓MRI
  •  胸部エコー(心エコー)
  •  胸部ドップラーエコー
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心電図

心電図検査とは、心臓の筋肉の収縮・拡張時に生じるわずかな電流を記録する検査です。電流の波形の変化によって、狭心症、心筋梗塞などを引き起こす冠動脈の動脈硬化、不整脈など心臓のリズム異常の診断まで行えます。
一般的にドックで心疾患を調べるために行う心電図検査は、通常の健康診断で実施される安静時心電図のほかには、運動負荷心電図、ホルター型心電図の2つがあります。

運動負荷心電図

安静時の心電図で異常がなくても、運動したときの心臓にかかる負荷を測定する運動負荷心電図により心疾患を発見できることがあります。また、心疾患の発見だけでなく、心臓の状態における運動許容量の目安をつけることもできます。安静時と運動中または運動後、それぞれの波形を比較します。測定方法は、スポーツジムでよく見られる、エアロバイク型のエルゴメーター法やルームランナー型のトレッドミル法、2段の階段昇降運動を行うマスター法などがあり、いずれも一定時間運動します。

ホルター型心電図

短時間の心電図では異常が見つからないものの、わずかな不整脈や狭心症などが疑われる場合には、24時間1日の生活を通して心臓の動きを記録しておく、ホルター型心電計を用います。胸部にやや小型の電極、腰に記録装置を取り付け、その上から衣服を着ます。24時間の記録をとった後、専門機関でデータを解析して波形やリズムに異常がないか観察します。1日の記録を計測するため、電極は就寝時にも着けておき、入浴は厳禁です。

胸部造影CT(冠動脈CT)

心臓の周りを覆う冠動脈をX線で撮影し、血管の狭窄や梗塞の状態から心筋梗塞や狭心症などの所見の発見に役立ちます。腕の静脈に造影剤を投与後、CTスキャンで心臓および冠動脈を撮影、冠動脈の画像をモニターに映し出します。この検査は、造影剤を注入するため多少の痛みをともない、また副作用の可能性がゼロではないほか、時間も約40分〜1時間を要します(時間は医療機関により異なります)。

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造影剤を注入し、CTに入ります

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64列CTで撮影した心臓。血管が途切れているのがわかります

心臓MRI

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心臓MRIによる立体画像(画像提供:メディカルスキャニング)

MRI(磁気共鳴断層撮影)はこれまで、心臓を観察するには不向きな機器という位置づけでした。それが技術の進歩により、高性能のMRIでは冠動脈の撮影をすることも可能となりました。
MRIでは、骨の影響を受けずに臓器を観察することができ、切開せずとも全方位的に病変の場所、形や広がりを特定できます。心臓MRIでは冠動脈を立体的に撮影し、狭窄などの形状の変化を調べることが可能です。
検査時間が30分程度と多少長くかかるうえに、工事音のような騒音で気分が落ち着かない、気分が悪くなるといったことなどがあります。 X線を用いないので被ばくの心配はありませんが、磁気を用いるため、心臓ペースメーカーや脳動脈クリップなどが体内にある、またアクセサリーなどの金属を体につけたままでは検査できません。

胸部エコー(心エコー)

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心臓の大きさや弁の形や心筋の動きから、心雑音の原因や心肥大の有無などがわかります

心臓に向けて発信した超音波とその反射波から、白と黒の濃淡のついたメリハリのある画像を得られます。胸部にプローブ(探触子)をあて、心臓がポンプとしてのスムーズな血液供給を行っているかを確認します。
心臓は、一つひとつの部位が正常に機能しないと、スムーズな血液の供給ができなくなります。この検査では、心房や心室の縮小・肥大はないか、心筋は一定のリズムを保って動いているか、弁の逆流がないかなど各部位ごとに形状や動きを画像でとらえることができ、あらゆる心疾患の診断の役に立ちます。

胸部ドップラーエコー

前述の心エコーに加え、血液の流れる方向を色で観察することを、カラードップラー法といいます。心臓の血管に血栓がないか、穴が開いてないか、弁の逆流の程度などを調べることができます。

東京地下鉄株式会社健康支援センター 所長 鷲崎 誠(わしざき・まこと)
2009/10/30 更新

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  •  ホルター型心電図
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