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人間ドック・がん検診 わたしの体験談

人間ドック編

内側から私のカラダを見に行く日。

つんさん (42歳 女性 女性問題相談員の卵)

幼い頃から体格だけはよく、病気らしい病気もしてこなかった私は、それこそモリモリ食べ、学生時代は日焼け止めすら塗らずに登山に出かけるほどの山女だった。実家の家族や親族も長寿の家系であったので、自分の「からだ」に、ささやかに気を遣い出したのは、結婚一年後に長男を出産して間もなく、原因不明の熱に襲われてからだった。乳飲み子と同じ部屋で寝込むも、40度近い発熱が1週間もひかなかったのだ。ついに検査入院。原因はわからないが、脾臓が5倍も腫れあがっていることが、MRIで発見された。1週間の点滴、退院。そんなことがあってから、妻が寝込むことに懲りた夫の勧めもあり、配偶者ドックは早い時期から毎年欠かさず受けるクセがついた。

転勤族ということもあり、各地の病院で配偶者ドックを受けた。ある県では、ホテルのような設えと健康的なランチがサービスされ、また、ある県では一般の外来患者と混じりながら検査が進められた。その格差も物珍しさの一つだった。数年前、マンモグラフィーという当時は聞きなれない検査を恐る恐る受診した。
乳房をアクリル板に挟む奇妙さ、でも他人が言うほどの痛みはなく、レントゲン写真に写った自分のおっぱいの乳腺をしげしげと見ることができた驚きは大きかった。待合室には、乳がんのしこりが仕込まれたおっぱいの模型が置いてあった。「触ってみてください。そしてその感覚を覚えて帰ってください」あまりに暇だったので、触ってみた。明らかに不自然な小石のような硬さが、おっぱい模型の皮膚の下に感じられた。恐ろしかった。これが、がんの硬さなのか、と。自分の乳房にこの硬さを発見したら、どんなにショックだろうと想像した。けれどそれが手遅れだったら、もはや乳房だけの問題ではなくなる。
まるで何かを暗示するように、友人が自分の乳房にしこりを見つけ、手術を受けたのもその年だった。私よりはるかに若い友人が。…健康は当たり前のことだと一つ覚えのように思い込んでいた私だったが、年を重ねるごとに、ドックを受けるたびに、ひとつずつ「要観察」が増えていった。
「一緒にドックを受けに行かない?」 同じ会社のママ友達を誘ってみたら。ケラケラと乾いた笑いを振りまきながら、「だって婦人科系の検査にお金がかかるじゃない、要らない、要らない」と追い払われた。確かに安くはない額だ。だけど、毎年、配偶者ドックで乳房の触診、超音波、それからマンモグラフィーに異常がなかった時の、ホッとした気持ちは、あの模型を触った者にしかわからないのかもしれない。
一昨年は、バリウム検査で胃に疑いがかかり、生まれて初めての「胃カメラ」を飲んだ。肩への注射、喉の麻酔、そしてカメラのついたチューブを挿入する時の息苦しさに、診察台の上で大騒ぎ。ドクターに「今日は家に帰って、後日出直してきます」と懇願するも、「いつ来ても一緒ですよ」の冷たい言葉に、腹をきめた。チューブをスムーズに通すために、穴の空いたマウスピースを口に挟む。それを歯型がつくほどしっかり噛み締め、目を閉じたのだ。ウミヘビのような黒いチューブが口に差し込まれる様は、見てしまうとどうしても吐き気に襲われるのだが、とにかく最後まで目を閉じたお陰で検査はスムーズに進んだ。「あと30秒ですよ」ドクターも神経質な私に、言葉をかけ続けてくれた。そうやって、胃に良性腫瘍が見つかったのだった。手術の必要はないとのことだったが、もはや私の身体はいろんな問題を抱え始めたことを実感。その翌年には子宮筋腫も見つかった。

2週間前。しばらく音信が途絶えていた友人ママから連絡が入った。胃がんで入院していると言う。なんとか胃の一部は残せたけれど、これからの抗がん剤治療が怖い、と電話の向こうで肩で息をしていた。かける言葉もすぐには見つからなかった。彼女と私は同い年(42歳)だ。まだ逝くには早すぎる。元気になったら、また一緒に出かけよう、美味しいものを食べ歩こうよ、と食欲もわかない彼女に言ってしまっていた。
こんな切ない電話を誰かにかけなきゃいけない辛さを思ったら、人間ドックの検査なんて、美容室みたいなもんだ。ドックを受けない年があったとしたら、その次のドックまでの一年間は戦々恐々として過ごす私に違いない。

2009/01/15 更新

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