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人間ドック・検診|気になるあれこれQ&A


施設・検査の選び方  編

質問 毎年健診を受けており、健康に気をつけたいので毎回いろんなオプションをつけることにしています。やはりオプションはたくさんつけたほうが、自分の健康状態がより詳しくわかるのですよね??

お答えします

項目が増えるほど異常値も多発

人間ドックに限らず、検査結果は正しく活用してこそ価値があります。
せっかくの結果を、その後の健康管理に活用しないのでは、なんのために検査したのかわかりません。しかし一方で、細かい数値だけに一喜一憂する必要もありません。
まず、人間ドックの結果を正しくとらえる方法をご紹介します。 受診施設によって、人間ドックの結果について説明の方法はさまざまです。正しく患者さんに伝わっていないために、その後の健康管理が適切に行われず、残念な結果になることも、少なくありません。
そこでまず、結果の読み取り方を正しく知っておきましょう。
画像診断のように、形態上の所見がはっきり見える検査は別として、血液や尿などの検査の基準値はどのように決められているのかというと、多くは健康な集団の平均値と偏差値から求められた、統計的な数値です。
さらに、症状が起きて病院を受診したときの診断基準は、各学会等のガイドラインで数値が決められています。しかし、人間ドックや健診の基準値となる数値は、これとは異なります。
基準値から外れていればすべて「異常」というわけでもなく、外れている人の中には実際に問題がある人もいるでしょうが、問題のない人も多いのです。また、人間ドックや健診などでは、検査項目の数が増えるほど「異常あり」が増えることは医学の統計学では以前から報告されています。

写真 Clinical diagnosis and the clinical laboratory.
Clin Invest Med 1978;1:37-43より

健診などの基準値は偏差値で処理しますが、偏差値では上下各2.5%は基準から外れている(=異常値)と考えます。ですから、仮に健康な集団でも5%の人は「基準外」となるのです。
各項目でそれぞれ5%が基準外ですから、検査項目の数が増えるほど異常値をもつ人が増えることになります
本来は、項目により重要度が異なりますが、現在は基準値から外れると一律「異常」とされてしまいます。それぞれの項目についての重み付けということも今後の課題と思われます。
前述の治療のためのガイドラインの基準でも、「正常」「境界」「病気」などの分け方に、医師の中でも意見が一致しないことが少なくありません。さらに、新しい臨床研究の結果によっても変わっていきます。
だからといって無視してよいというわけではありません。しかし検査数値を絶対視しない、ほんのちょっと基準を外れた数値に一喜一憂しないことも大切です。

東京大学 保健・推進本部 健康管理室 講師
石川 隆(いしかわ・たかし)
(出典:保健同人社「暮らしと健康」2009年1月号)
2009/06/11 更新

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